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銅造観世音菩薩立像
公開日時:2011年05月17日 08時51分 このページを印刷する
銅造観世音菩薩立像(どうぞうかんぜおんぼさつりつぞう)昭和40年1月1日・県指定砺波市芹谷 千光寺の寺宝で最も時代の遡るものは、この寺の開祖円徳法道上人が招来したと伝えられる銅造観世音菩薩立像です。聖徳太子が活躍した時代の作と見られており、秘仏として33年毎に開帳されています。 小金銅仏で、蓮華座とともに鋳出し、光背がなく、僅かに宝冠や首飾りなどに鍍金の跡が残っているだけです。 白鳳期の特色を持つ童顔・童形像で、眼は優しく鼻・口は小ぶりで可憐、三面飾りの唐式宝冠をつけた頭部と肩は大きく、腕は長く、体躯は短く、嬰児(みどりご)のような体形です。天衣(ショールのようなもので体に巻きつけて両端をたらす細長い布)は太く、肩から流れるような曲線を受け、簡素な二重の蓮華座と調和し力強い。右足を少し踏み出し、救いをさしのべようとしている心づかいや、背後はゆるやかな湾曲をもたせ、胸の瓔珞(金銀や玉などを紐でつなげて垂らす装飾品)と衣の裾とのデザインも美しい。高さ39cm、肩幅11cm、腰幅5cm、すそ幅7cm。 古来秘仏として尊崇されていましたが、江戸時代に盗難にあい、その際はなはだしい破損を受け、修理が目立ちます。正面宝冠の上部、左の小指の先、右上膊にまつわる天衣の一部などが後補されました。 太閤秀吉公も越中攻めの際にこの観音像に大いなる霊観を感じ、早速、伽藍の修復を命じたとの言い伝えもあります。
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