朝な夕なに親しんで見上げる牛岳は、庄川町・利賀村・婦負郡山田村の境界が寄り合う標高987mの山で、富山県内のどこからでも山容を望むことができる。
この町村境界が寄り合う所を三っヶ峰と呼び、ここに小さな神祠が建っている。いわゆる牛嶽権現様で、正しくは山田郷三十三ヶ村惣社宇志多気神社である。
昭和54年、古くからあった山道を改修し、新道を設けて整備した「牛岳ふるさと歩道」は、周辺の森が昭和62年度より「とやま森林浴の森」に指定されたこともあって、ハイキングに訪れる人が多い。
林の中の登山道を登りつめて、権現様脇に立って眺める360度の景観は、県内髄一の大眺望である。