市議会の紹介

砺波市議会
1 はじめに
私たちが住む砺波市を、豊かで住みよいまちにするためには、市民一人ひとりが自分で考え、話し合い、決めたことを実行していくことが大切です。
しかし、市民全員が集まってそれを行うことは物理的に困難なので市民の代表者を選びます。これが市長と市議会議員です。
市長は、市政を行うのに必要な予算や条例などを市議会に提案し、議決(市議会の決定)に従って市政を運営します。このため、市長は執行機関と呼ばれています。
議員は市議会を構成して、市民の様々な要望を市政に反映させるため、予算や条例などの議案を始め、請願等についてきめ細かく審議し決定します。このため、市議会は議決機関と呼ばれています。 市長と市議会は、市政の発展のためそれぞれの役割に基づき、お互いに独立した立場から、互いにけん制し協力し合い均衡を保って、市政を支える車の両輪として、市民のためにより良い「砺波市」の実現をめざして活動しています。
2 市議会議員
議員は、市内在住の満25歳以上の選挙権のある人ならだれでも市議会議員に立候補でき、満18歳以上の市民の選挙によって選ばれ、その任期は4年となっています。
砺波市は、平成16年11月1日の旧砺波市と旧庄川町との対等合併時に、在任特例で旧砺波市20人、旧庄川町9人の合計29人の定数とされておりましたが、翌17年5月1日の最初の選挙からは定数を22人、また、平成25年4月の改選時からは定数を20人、さらに、平成27年5月13日に議員定数条例が一部改正され、平成29年4月の改選時からは、定数が18人になりました。
(1)議長と副議長
議長と副議長は、議員の中から選挙で選ばれます。議長は、議会を代表し、議場の秩序を守ること、会議を進めること、議会の事務を取りまとめること等の仕事をします。副議長は、議長を助け、議長が不在のとき議長の代わりに仕事をします。
(2)会派
会派は、市政についての考え方や意見の同じ議員が集まってつくる団体です。
3 本会議・委員会
議会はいつも開かれているのではなく、定期的または臨時に、市長が招集して一定期間開きます。定期的に開く会議を定例会、必要に応じて開く会議を臨時会といいます。砺波市では年4回(3月、6月、9月、12月)の定例会を開きます。
議会に出された議案などは、開会から閉会までの期間(会期)に審議します。会期は、議長が毎定例会の初めに会議に諮って決めます。
(1)本会議
全議員が議場に集まって会議をするのが「本会議」です。本会議は、議案などを審議し、議会の最終的な意思を決定する会議です。本会議では、市長が提案した議案についての説明があり、これに対して議員は疑問点を聞き、意見を述べ、賛成・反対を明確にします。
このほか議員には市の行政全般にわたる質問(一般質問)を行う権利が認められており、この本会議で行われています。
本会議は公開が原則で、自由に傍聴できます。
(2)委員会
議案などの賛成・反対の意思決定は、最終的には本会議で決められますが、市の仕事は幅広く、複雑で専門的なため、本会議で詳しく審議することが困難です。そのため、常任委員会を設け、効率的・専門的に審査します。委員会は、条例や予算などの議案や請願・陳情の審査を行います。
砺波市議会には3つの常任委員会があり、議員はいずれか1つの委員会の委員になることが義務づけられています。委員の任期は、条例で1年となっています。委員会の種類や定数と所管事項は次のとおりです。
➀ 委員会の種類
委員会は、議会運営委員会と、常任委員会、特別委員会があります。
ア 議会運営委員会
議会の運営が円滑に行われるように、議事の順序や進め方等を協議します。
イ 常任委員会
常設のもので、砺波市には3つの常任委員会があります。
(議員は、いずれかの委員会に所属します。)
*総務文教常任委員会(定数6人)
企画総務部、庄川支所、会計課、教育委員会、監査委員等に関することを所管しています。
*民生病院常任委員会(定数5人)
福祉市民部、総合病院に関することを所管しています。
*産業建設常任委員会(定数6人) 商工農林部、建設水道部、農業委員会に関することを所管しています。
ウ 特別委員会
必要に応じ、特定の事項を審査・調査するために設置される委員会で、砺波市には今年度3つの特別委員会があります。
*議会改革特別委員会(定数17人)
*新庁舎検討特別委員会(定数17人)
*広報広聴特別委員会(定数13人)
*その他、前年度の決算を審査するために「決算審査特別委員会」が毎年9月定例会において、設置されます。
4 市議会の仕事
市議会には、市民の代表として十分な活動ができるように、議決権、調査権、監査請求権等の多くの権限が与えられています。これらの権限に基づいて、次のような仕事をしています。
(1)主な内容
➀ 議決
条例の制定・改廃や予算を定めたり決算を認定したり、重要な契約の締結、財産の取得・処分等の決定をします。また、市長が、副市長、監査委員等を選任する際に同意を与えます。
➁ 選挙
議長、副議長、選挙管理委員、組合議会議員等の選挙をします。
➂ 請願・陳情の受理
市民から提出される請願・陳情を受理し、請願については、議会として採択、不採択の意思決定をします。
➃ 市の仕事の検査・監査・調査
市政が、市民の期待どおりに適正に行われているかを調べるために、市の事務を検査したり、監査委員に監査を求めたり、調査をします。
➄ 意見書の提出
市の公益に関する事項について、国や県などの関係機関に意見書を提出します。
5 市議会の会議の流れ
先の述べたように議会で開かれる会議には、決まった時期に開かれる定例会と、必要があるときに開かれる臨時会があります。議会は、市民の大切な税金の使い方(予算・決算)を決めたり、市の条例等を定めたりします。また、市民からの要望(請願・陳情)についても話し合います。
(1)会議の主な流れ
定例会は、以下のような流れで開かれます。
➀ 議会の招集
本会議は市長が招集します。
➁ 本会議 [初日・2日目・3日目]
市長から提出された議案の説明を受け、議案に対する質疑や市政全般の質問をします。
この会議は、次のような流れで進みます。
[初日]
ア 開会:議長の開会の宣言で、議会活動ができる状態になります。
イ 議案の上程:議案には、市長から提案されるものと、議員から提案されるものがあります。
ウ 施政方針及び提案理由説明:市政運営にあたり、市長の所信や議案について、提案者から内容を説明します。
[2日目]
エ 質疑・答弁(代表質問、一般質問) 議員が議案に対する質疑や、市政一般に関する質問を行い、市長などが答弁します。(代表質問は、会派を代表して質問を行うことです。)
[3日目]
オ 質疑・答弁(一般質問)
カ 委員会付託:質疑が終わると、議案をさらに詳しく専門的に審議するため、委員会に付託されます。
➂ 委員会/本会議が休会中に開催されます。
付託された議案について、さらに詳しく審査し、委員会として議案に対して、賛成か反対かを決定します。
審査した結果(可決、否決)を委員長が本会議に報告します。
ア 産業建設常任委員会(委員会1日目)
イ 民生病院常任委員会 (委員会2日目)
ウ 総務文教常任委員会 (委員会3日目)
➃ 本会議 [最終日]
委員会からの報告を受け、意見を出し合ってから、議会の最終的な意思決定をします。その結果を受けて、市長は事業を執行します。
この会議は、次のような流れで進みます。
ア 委員長報告(委員会審査結果の報告):委員会での審査の内容と審査結果を報告します。
イ 質疑:委員長報告に対する質疑を行います。
ウ 討論:議案に対して、賛成か反対かの意見を述べます。
エ 採決:議案に対して、賛成か反対かの議会の意思を決定します。
オ 閉会:議長の閉会の宣言で議会は活動(会期)を終了します。
採決の結果は市長に通知され、市長はこれをもとに仕事を進めます。
*定例会の開会から閉会までの期間を会期と言い、その間の「本会議」
の開催日以外は、休会日と言い「議案の調査」や「各常任委員会」が 開催されます。