古絵図から見た増山城

今回から増山城跡について、少しでも参考になることがあればと思い『増山城跡総合調査報告書』より小分けにして、興味のあるところを抜粋していきたいと思っています。
 “天保十一年作成の古絵図から見た増山城”
 ① 登り道
 城跡に登る道は全部で五本描かれている。
  ●西の旧城下町付近から和田川を渡り、麓の「字龍波畠」から「一の丸」付近に登るルートは現在「七曲がり」と呼ばれている坂道であろう。
  ●北西の「字裏ナキ畠」から「一の丸」付近へ登るルートは、現在の和田川ダム付近からF郭を経て、一の丸にいたる道であろう。
  ●『字裏ナキ畠』から和田川の右岸沿いを少したどり、そこから『字御池谷』を登り、「三の丸」と「御所山」の間に出る道。
  ●「無常」の南端、「鐘撞堂」付近へ登る道があるが、現在の無常滝付近から尾根伝いに無常のH郭へ登るルートなのであろう。
  ●「三の丸」の東南角に描かれた「角櫓」付近へ麓から登る道が見られる。これはおそらく南麓から三の丸へと上るルートなのであろう。

以上五ヵ所の内、あとの三本については現在ほとんど使われておらず、地形の上からおおまかにたどれる程度である。  
(増山城跡総合調査報告書より) 
                             曲輪の会事務局