☆2月のラジオで紹介した本です☆

毎月第3木曜日は、
FMとなみ【76.9㎒】さん
砺波図書館からおススメ本の紹介をしています。
図書館のコーナーは12:20ごろ~(再放送17:30~)です♪
2・3月のイベント、お知らせ
★特別整理休館のお知らせ

期間:2/17(金)~28(火)
蔵書点検と図書館システムの更新作業のため、
砺波・庄川図書館とも休館となります。


図書館 DE ボードゲーム ※定員に達しました

日時:3/25(土)10:10~11:30
対象:年長~小学校高学年
参加:無料(要申込/20名程度)
4回目の開催です。
子どもたちと一緒にゲームを楽しんだり、見守ったりするボランティア
「図書館お助け隊!ゲーム部」の部員も募集中です♪


砺波市×大塚製薬 連携講座
「女性の健康について~女性の体の変化と栄養の取り方~」


日時:3/7(火)14:00~15:30
参加:無料(要申込/先着15名)
砺波市と大塚製薬が包括連携協定を締結したことを機に、
健康づくりや食育などに関する講座を開催しています。
第3回のテーマは「女性の健康」です。

企画展示の紹介


今月は新刊から紹介しました。

「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」
山本 文緒∥著


昨年逝去された、山本文緒さんの最後の本です。

少女小説などの下積みを経て、1999年「恋愛小説」で吉川英治文学新人賞、
2001年に「プラナリア」で直木賞を受賞された山本さん。
その後、40歳の時にうつ病を発症し、執筆活動を中断して闘病、
その顛末をエッセイ「再婚生活」で明らかにし、作家として復帰されました。

2021年に、7年ぶりに執筆された「自転しながら公転する」が話題となり、
文学賞も受賞されて次作が発表される直前、すい臓がんと診断されました。
わかった時点ですでに転移もあり、化学療法も効果が期待できず、
周囲と話し合った結果、山本さんは緩和ケアを選択しました。

この本は、一言でいえば「作家の闘病日記」です。
仕事場を手放し、新たな小説のための準備も、小説を書くことも諦めながらも、
山本さんらしい少し冷めた、一方で自身や周囲を見つめる繊細な視線で、
最後の作品として文章を綴っていかれました。
感情的ではなく、医師や周囲の人の言葉や雰囲気を描き、
日常の匂いや空気感をリアルに感じさせるところがとても山本さんらしいです。

副題は、がんを告知されてからの暮らしが、
“夫とふたり、無人島に流されてしまったかのようだった”という言葉から。
「あと数時間で夫は本島に帰り、自分はひとり無人島に残る時がもうすぐくるのだ」という言葉が胸に迫ります。