藤の花と万葉集
16日に増山城跡に訪れたとき、城のあたりに藤の花がたくさん咲いていることに気づきました。これまで何度も訪れているのですが、これだけ多くの藤が自生していることを初めて知りました。
灯台もと暗しです。
藤の花といえば、万葉集にも詠まれています。
しかも砺波の、栴檀山で詠んだ歌。
いもが家にいくりの杜の藤の花
今こむ春も常かくし見む (大原高安)巻17・3952
「いくりの杜」とは栴檀山の井栗谷と推定されています。咲き誇る藤の花をめでながら、今まさに来ようとしている春をずっと見続けられたらなあ、と心情を詠んでいるのです。1250年前の奈良時代の人も、われわれと同じように藤の花を愛していたのですね。
増山城跡の藤の花を見て、ふと万葉の歌を思い浮かべました。
曲輪の会事務局