ボランティアガイド第1回養成講座 増山城の縄張りを読み解く3
4月13日、第1回養成講座、受講生、会員にとっても意義のある講座でした。
縄張りから見えるものは構造だけではなく、当時の城主の考え方、歴史的背景、色々なものがあると感じました。今回は本丸の考え方、大手の考え方、防御ラインの考え方の3方向から増山城の縄張りを考えると云うものでした。下記に簡単にまとめてみました。
まずは本丸の考え方
①本丸とは城主が駐屯する場所、②合戦時、城主が最後まで生き残れる場所、二の丸は城内唯一の明確な虎口が存在すること、二の丸真下に城内唯一の石垣が存在すること、城内最大の櫓台がある事などを考えるとおのずから二の丸が本丸であることが見えてくる。
大手の考え方
増山城の場合、①二の丸の虎口に到達する。②二の丸の石垣を見る。③城下町を通る。この3点を考えると七曲が大手道の確率が高いということ、
防御ラインの考え方
二重の防御ラインは増山城最大の特徴、
防御ラインとは(堀切、竪堀、横堀を繋ぎ合わせた線として敵軍の攻撃を防ぐ防御施設のこと)二重のラインは特徴でありながら、ラインの繋ぎが悪いというのも特徴、しかしラインの繋ぎが悪いことから見えてくるものは、同一人物が同一時代に構築したとは考えられない、長年にわたって増改築を繰り返し行われた可能性が高いと言うこと、縄張りを読み解くということは様々な可能性を読みとるということであるように思う。
会員様で第1回目養成講座の資料が欲しい方は事務局までお知らせください。
曲輪の会 柄崎文枝